はじめに
『ウリッコ』1巻を読んだ。
正直に言うと、読みやすい作品ではない。
でも、妙に目が離せない。
その理由はこの作品が“人生の停滞”をとても具体的に描いているからだ。
あらすじ
主人公・キズミはネットカフェで寝泊まりしながら、パパ活で日銭を稼ぐ生活を送っている。
働いても長続きせず、未来も見えない。
ある日「漫画家は年収3000万円」という話を聞き、軽い気持ちで漫画を描き始める。
しかし現実は甘くなく、持ち込みでは全く相手にされない。
それでも彼女は気づく。
「漫画を描いている時だけ、時間が早く進む」ということに。
感想①:リアルすぎる「何もできない人間」
キズミは努力しないタイプではない。
むしろ「やろうとはする」
ただ、
・集中が続かない
・すぐ投げる
・現実逃避する
このループが異常にリアル。
読んでいて「分かる」と思ってしまうのが、この漫画の怖さ。
感想②:テーマは「時間」
この作品の核は明らかに時間。
・ネカフェでは時間が進まない
・漫画を描くと一瞬で朝になる
この対比がえげつない。
つまりこの作品は
「何をしているかで人生の体感時間は変わる」
という話でもある。
感想③:才能より“続ける理由”の話
一度は漫画をやめるキズミ。
理由はシンプルで、稼げないから。
でも戻ってくる。
なぜか?
「時間が潰れるから」
この動機がめちゃくちゃ弱くて、逆にリアル。
まとめ
『ウリッコ』はサクセスストーリーではない。
むしろその逆。
だけど、
「何かを始める理由って、そんなもんだよな」
と思わせてくる。
じわっと残るタイプの作品でした。


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